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iotとm2mではシステムとして何が違うのか?

多くの企業が作業の効率化とコストカットを同時に実現できる画期的な手法として「iot」と「m2m」に注目しています。ただし、これら2つが混同して説明されることは珍しくありません。では、iotとm2mでは基本としてどんな違いがあるのかを考察してみましょう。キーワードは「ビッグデータ」です。

iotは「Internet Of Things(モノのインターネット)」の頭文字を集約した表現で、多様なデバイスつまり「モノ」とインターネットをつなぎ、データを取得するということを指しています。さまざまなモノから送られてきた情報は「ビッグデータ」としてサーバなどに蓄積されていきます。そのデータ運用に関しては、人間の手によって行われることもあれば、AIによって分析されシステムの最適化が行われるということもあります。つまり、iotシステムにおいて情報の発信源は常に「モノ」である一方、受信する側は「モノ」だけでなく「人」というケースもあるわけです。

一方、m2mは「Machine to Machine」という表現の頭文字を組み合わせた言葉で、情報の発信源も受信する側も常にマシン、つまり「モノ」であるという特徴があります。これがiotのシステムと決定的に異なっているポイントということができるでしょう。また、マシンとマシンをつなぐ媒体は必ずしもインターネット回線である必要はありません。プロバイダのocnを利用したVPNの場合など、有線・無線を問わず、信号を共有できる回線が準備されていれば、その時点でm2mのシステムとみなすことができるわけです。対照的にiotのシステムでは、各デバイスがインターネットを介して信号もしくはデータを送信するというルールがあります。これも2つの間にみられる大きな違いです。

もう1つの違いは「受信したデータに対するアクションのタイミング」です。iotの場合、送られてきたデータをきちんと蓄積することが優先なので、それに対するアクションのタイミングは基本的に任意です。一方、m2mでは信号に対して瞬時にリアクションをするというユニークな特徴があります。